今回は中古住宅を選ぶうえでのひとつの不安要素である
建物メンテナンス維持管理の観点から考えます。
特に私はおススメする中古住宅選定にあたっては「スムストック」該当の有無を確認します。
これは著名住宅メーカー10社の統一基準で維持メンテナンスを行った物件にのみ
付されるいわゆる‘お墨付き‘建築物です。
該当ホームページは https://sumstock.jp/sumstock/ となります。
そのポリシーは以下のとおりです。
既存住宅の本当の価値を、売る人から買う人へ。
諸外国に比べ、住宅の使用期間が約30年と大幅に短い日本。
優良な既存住宅を社会の共有資産として住み継ぐための仕組みづくりが求められています。
そこで、大手ハウスメーカー10社グループが協力して、「優良ストック住宅推進協議会」を設立しました。
参加メーカーの住宅で、共通の基準を満たすものを「スムストック」と認定します。
また、ただ該当メーカーだから即認定というものではなくその「認定基準」が存在します。
スムストックの3つの原則
優良ストック住宅推進協議会、会員各社がこれまで供給してきた建物のうち、
以下の原則を満たすものを「スムストック」と定義しています。
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- 住宅履歴データベースの保有
- 今までどんな修繕をしてきたのか。それが分かると、これからかかるメンテナンスの計画等にも役立ちます。
- 新築時の図面、これまでのリフォーム、メンテナンス情報等が管理・蓄積されていることを条件としています。
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- 50年以上のメンテナンスプログラム
- 永く住み続けることができる住宅であること。
- それを支える建築後50年以上の長期点検制度・メンテナンスプログラムがあり、
- 計画通りの点検・修繕を実施している。または、査定時点検を実施し、基準を超える劣化事象がないことを確認していること。
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- 新耐震基準レベルの耐震性の保持
- 安心できる住まいには一定以上の耐震性能は欠かせません。
- 「新耐震基準」レベルの耐震性能があることを最低限の条件としています。
スムストックを支える、3つの手法
条件を満たすだけでは、本当に安心の住宅とは言えません。
スムストックでは、下記の3つの手法を用いることで、住宅の価値を明確化しています。
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- スムストック住宅販売士が査定から販売まで行う
- 不動産のプロであると同時に建物のプロでもある、スムストック住宅販売士が査定から販売まで行います。
- 様々な試験や研修をクリアし、自社ハウスメーカーの建物の知識が豊富だからこそ住宅の価値を適正に評価することができます。
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- スムストック査定方式で査定する
- スムストック独自の査定方式で査定を行います。スケルトンとインフィルの償却年数を区分して査定することで、
- 建物本来の価値を正しく評価。これまでのメンテナンス履歴やリフォーム工事などもきちんと評価します。
- ※スムストック査定方式は特許取得済(特許番号 4514300号 平成22年5月21日)
- 関連リンクスムストック査定方式について
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- 建物価格と土地価格を分けて表示する
- スムストックは、一般的な総額表示ではなく、建物価格と土地価格を別々に表示。
- 購入者に、建物自体の価値を適正に伝えます
残念ながら認知度が低いのですが、特に木造建築物については安心感が数段違うので、それを基準に
物件選びの参考にされると良いのではないでしょうか・・。
当店にて戸建住宅をご希望地域にておさがしする際も「スムストック」物件の有無チェックをしてから
ご提案を心掛けています。